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ギアスの頃から毎週日曜午後5時からの予約録画を解除してなかったせいで、ダブルオーも全話録画されてることを最近知ったゆつきです、こんばんは~。2期、1話しか見てないです。でももったいないから…いつか見る…のかな。1期は全部見てましたしね。とりあえず成長した刹那にびっくりしたことだけ覚えてます(笑)
昔からそうなんですが、どうも公式で固定カプを作られると萎えてしまうという…腐女子だとかそういうのじゃなくて、見てる側の自由にさせてよー!と思ってしまうのです(苦笑)好きな女の子以外の子とくっつかれるとダメージが半端ないんですよねぇ…。その点ではルルは良かったな!誰とも固定されなかったから、こっちとしてはすごく嬉しい。

今日はナナリーとゼロのお話。思いついたままつらつらと。続きに押し込んでおきます。
12月に入ってから忙しすぎて週末に小話上げるのが精一杯になっててすみません!ふゆの続きも書きたい~!


**追記**
タイトル訂正しました!ちょ…疲れてるにしてもあり得ない間違いだよ自分!慌てて直しました。ごめん、ナナリー!大好きだよ!



そして髪に口付けを








 少女は、自分自身の髪をとても大切にしていた。
 最愛の兄が毎日丁寧に櫛を通してくれた栗色の髪。
 幼い頃から伸ばし続けてきた髪は、今では腰まで届くようになった。
 手入れにも手間がかかるから切りたいと言ったこともある。けれど、そのとき兄は少しだけ寂しそうに声を震わせて首を振った。
 いいんだよ、こんなに綺麗な髪なんだから勿体無いだろう。
 柔らかく、どこまでも優しさしかない声音で。
 少女が兄の手を煩わせていることを申し訳なく思っていることを見透かした上で、そんなことを思い悩むことはないと言ってくれた。
 細い指で少女の両手を包み、そっと宝物を扱うように頭を撫でてくれた。
 そのときから、少女にとって長く伸びた髪は特別な意味を持つようになったのだ。
 兄が少女を愛してくれているという証。
 少女が兄を愛しているという証。
 世界でただ二人だけ、同じ血が流れる唯一無二の兄妹であり、永久に離れることはないという証。
 少女は今でも思い出せる。
 愛する兄の優しい声を。温かな手のひらのぬくもりを。
 いつも大切に大切に告げてくれた、世界一幸せな言葉を。


 愛しているよ、ナナリー。










 大きな鏡に映った自分の姿を見て、ナナリーは一瞬驚きに目を見開いた。桜色の爪が付いた小さな手でそっと髪に触れる。
「まぁ…」
 栗色に柔らかく波打っていた髪は、一筋と残さず白く染まっていた。
「……まるで一気に歳をとったようですね」
 くすりと微苦笑をこぼす。
 しかしそのまま櫛を取ると、ナナリーは髪をいつものように結った。
 ブリタニアの代表となってから、アッシュフォードでの暮らしからは想像も出来ないほど多くの人間が傍に仕えるようになった。けれど、ナナリーは咲世子以外の人間に髪を触らせることはない。
 そこへ、軽くノックが響く。
 車椅子を扉に向け直し返事を返すと、一分の隙もなく黒衣を纏ったゼロが入り口でぴたりと足を止めるのが見えた。
「…ふふ、驚きましたか?」
 表情も見えない仮面の奥で、ゼロが驚いているのが伝わってくる。ナナリーは悪戯っぽく笑った。
「今朝起きたら色が抜けていたんです。体調が悪いというようなことは全然ないんですけれど」
 肩に流れた髪を一房掴んで、見れば見るほど真っ白ですねと悲しそうに微笑む。
「ナナリー代表…」
 ゼロも言葉を捜しているのか、そう呟いたきり口を閉ざした。
「でもやっぱり染めた方がいいでしょうね。皆さんきっと驚いてしまいますから。咲世子さんが戻られたら頼んでみます」
 鏡に向き直って結った髪を解くと、ナナリーは少し表情を曇らせた。
「……お兄様は、がっかりなさるかしら」
 ぽつりとこぼされた言葉に、ゼロが顔を上げる。
「よく褒めて下さったんです。柔らかくて、ふわふわしているって。優しい大地の色だって。空気を彩る陽だまりの色だって」
 誕生日に贈られたリボンはどれも、ナナリーの髪に映えるような色ばかりだ。
「もう使えなくなってしまいますね…」
 ナナリーは手にしていたリボンを胸に抱いてゼロに笑いかけた。
 鏡を見た瞬間、ナナリーの胸を襲ったのは悲しみでも絶望でもなかった。「ああ、やっぱり」という静かな思いだった。
「お兄様を喪って、世界は壊れてしまった。だから私ももう今までのようにはいられないのだと、そう思ったんです」
 こんな弱音を吐くなんて子供のようだ。まるで兄に守られてばかりいた頃のよう。疑うこともせずに、ただただ与えられる愛に包まれて、お兄様と言って微笑んでいたあの頃。
 兄を喪い、大切なもう一人の幼馴染みも失くしてしまった今、彼らが可愛いと似合っていると褒めてくれた髪は宝物のようなものだったのに。
「もういっそ短く切ってしまいましょうか」
 寂しそうに、それでも笑って見せる少女にゼロはゆっくりと首を振った。
 静かにナナリーの傍に立ち、その両手を包み込む。
 手袋越しに、よく知った体温を感じてナナリーの瞳が揺れた。
「がっかりなんて、するもんか」
 視線を合わせるように膝をついた姿勢で告げられた、懐かしい言葉遣い。
 声は聞き慣れたゼロのものなのに、ナナリーが思い浮かべるのは淡い恋心さえ抱いていた優しい幼馴染みの姿だ。写真でしか見たことのない彼が、少しだけ泣きそうに顔を歪めて、それでもナナリーを思い遣って微笑んでくれている―――そんな彼の様子がなぜか手に取るように分かって、ナナリーもくしゃりと顔を歪ませた。
「たんぽぽの綿毛みたいで可愛いって、きっと言うよ。どんな君でも愛してるって、胸を張って言うよ。だって目に入れても痛くないって、世界一の妹だってずっと皆に自慢してたんだから」
 ぎゅっと力を込めて握り締められた手を懸命に握り返しながら、ナナリーは頷いた。
「そう、そうですね。私がおばあちゃんになってもずっとずっと愛してるって、お兄様は言って下さっていましたもの」
 兄のものよりほんの少しだけ薄い紫紺が、悲しみと喜びを湛えて濡れた。
「ありがとうございます、ゼロ。―――さぁ、参りましょう。世界の明日のために」

 私達の愛した、最愛のお兄さまのために。








ショックが強すぎることがあると、髪の色が抜けてしまうことがあるそうです。ナナリーの心境を思えば、ショックなんて一言じゃ易しいでしょうが。


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