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 未だにギアスのない日曜が寂しいゆつきです、こんばんは。
 拍手に1種類追加しましたー。リヴァル視点の未来の話。

 先日寝る前にふと思いついたお話を書き上げてみました。
 スザクがぐるぐる&鬱々としてる話です(苦笑)今更な感がプンプンする、頭では分かってても理解したくない、堂々巡りスザク。
 私は最終回でスザクが泣いてくれたことに救われたクチなのですが、ふと捻くれた考えが浮かんでですね…(言い訳)
 一瞬ですが、スザクが泣いたのがルルのためじゃなかったらどうしよう!と思ってしまったのです。あわあわ…!いてもたってもいられなくなって、そんな自分自身の暗い発想をちょっとでも否定するために書いたと言えるかも(苦笑)
 枢木スザクという人間はルルーシュと共に死んだけど、やっぱり枢木スザクの体は残って生きていて、生きているからこそ、体と心を完全に切り離して考えることはできないんじゃないかなと思いながら書きました。

 あえて推敲しなかったので、読みづらかったらすみません!

タイトルは「Siegfried」様からお借りしました。








 ルルーシュがゼロだと気付いてから、常に「なぜ」と思い続けてきた。

 なぜ、ゼロになったんだ。
 なぜ、綺麗なままでいくれなかったんだ。
 なぜ、ナナリーすら欺くような真似をしたんだ。
 なぜ、ユフィは死ななくてはならなかったんだ。 
 なぜ、僕に嘘をついたんだ。
 なぜ、忘れたままでいてくれなかったんだ。
 なぜ、偽者の弟を愛したんだ。
 なぜ、記憶が戻っても僕を友と呼んだんだ。
 なぜ、ギアスという契約を結んだんだ。
 なぜ、僕を騎士にしたんだ。
 なぜ、生きてくれなかったんだ。
 なぜ、あんなに穏やかに微笑んで逝ったんだ。
 なぜ、俺に生きろと願ったんだ。

 なぜ、


 すべてを聞き、彼自身を、彼の願いを受け入れた今でも溢れ出る「なぜ」。

 頭で理解することはできる。推測することもできる。
 けれど、心で理解することだけは、


 なぜ

 
 問う相手は、もういない。





どちらが辛いかなんて、分かっている。それでも、彼は愛したかった。






 この世に生を受けて18年、そのうち彼と過ごした期間なんてほんの瞬きの間のようなものなのに、僕がきっと死ぬときの走馬灯は彼のことで埋め尽くされるんだろう。
 ベッドに腰かけたまま、壁に立てかけられた剣をぼんやりと見つめた。
 過度なほどの装飾が施された、あの日ルルーシュを討ち取った剣。カーテンの隙間からほんの僅かに差し込む月の光を淡く反射させている。
 切っ先には、まだ赤が付いたまま。既に変色してしまっているが、あれはルルーシュの血だ。一切手入れなどされていないにも係わらず、刃こぼれすらおこしていないその剣を見てスザクは目を細めた。
 これが皇帝の剣だとルルーシュがそれを手にして見せたとき、権力を示すための装飾用だとしても派手じゃないかと言った自分に、ルルーシュはそうだなと頷いた。けれど、派手すぎるくらいでいいんだと続けたのを思い出す。悪逆皇帝ルルーシュの剣だと全世界の人間が一目で分かるようなデザインで作らせたんだ。それにお前の私服のセンスよりはマシだろうと言って笑っていた。僕も目を伏せながら失礼な話だと言って笑って返した。
 皇帝服もナイトオブゼロの衣装もルルーシュなりに意味を持たせて作っていたようだった。特に皇帝服に関しては、絶対に白だと言い張り、ゼロの衣装と真逆にするためだと自分には言っていたけれど、それだけじゃなかったのだと棺の中に横たわった彼を見たとき知った。これじゃ死に装束じゃないかと気分が悪くなったが、それを思い出すと今でも腸が煮えくり返りそうになる。
 彼の薄い身体を貫いた瞬間、ユフィを喪って以来使うことのなかった涙腺が壊れたように涙が溢れ出た。口布は水分を含んで濡れ、仮面の内側にいくつも涙の跡を残して喉元まで滴が伝った。
 ああ、ほら、今もだ。頬に違和感を感じて、乱暴に目を擦った。
 ルルーシュが死んでから、今日で1年が経った。まだ世界は安定には程遠い。それでも、人々が戦いで受けた傷跡が生々しい分だけ、皆世界の明日を喜んで迎えている。
 今日は朝から慌ただしかった。世界が解き放たれた日として、ブリタニアや日本ではもちろん、世界中のほとんどの国々で祭典が開かれたからだ。ゼロはスケジュールの許す限り、様々な場所へ足を運び姿を現して人々の期待に応えなければならなかった。
 何ていい日だ、おめでとうございますナナリー様、と声をかけられるたび、傍らのナナリーはその一つ一つに笑顔で頷いて過ごした。最愛の兄の命日に酷な仕打ちだっただろうに、彼女は弱音も吐かずに疲れていませんかとゼロを気遣ってすらみせた。こちらが悲しくなるほどの強さに、この兄妹は本当によく似ていると改めて思った。
 既にしっとりと濡れてしまった袖で涙を拭う。夜自室で仮面を外し、それと向かい合っていると高い頻度で涙が出てくるようになってしまった。あの仮面を見ていると、まるで今はもういない彼がすぐ傍にいる気がする。
 剣が反射する光の角度が変わった。月の位置が動いたのだろう。夜も遅い、明日のために早く寝なくてはと、動き回って疲弊した身体をベッドに横たえた。
 身体の重みを柔らかく受け入れる上等な寝心地に、こんなものは必要ないのにとぼんやり思う。イレブンの、しかも名誉ブリタニア人として軍に一兵卒で従事していた頃は、スプリングも何もあったものじゃない名ばかりの狭苦しいベッドしか与えられなかった。けれど、7年の間でそれに慣れてしまった身体は、未だに今の広く上等なベッドに違和感しか覚えてくれない。
 ああ、そういえばクラブハウスにあったルルーシュのベッドも硬めだった。柔らかすぎると寝られないんだと言っていたっけ。今のベッドもルルーシュのそれのように硬ければよかったのに。そうすれば、きっともっと深く眠れる。
 目を閉じると、また目から滴がこぼれた。まるで1年前のようだ。ルルーシュの身体から流れ出る血の温かさを手袋越しに感じながら彼の名を呼んだあの日。
 ルルーシュと世界の明日のために手を組んだときに、色んな話をした。お互いどれだけ言葉が足りていなかったのかを痛感しながら、時に怒鳴り合い殴り合って、最後の日まで共に歩くことを僕達は決めた。それなのに、穿った瞬間のあのルルーシュの微笑みを思い出すと、どうしてもまた考えてしまう。
 「なぜ」
 考えること自体が無意味な問い。決して答えの得られない問い。いいや、「なぜ」と言いながらも、それらは既に問いかけではない。なぜなら自分は答えなど求めていないのだから。これはただの我が侭。聞き分けのない、駄々を捏ねる子供めいたそれに他ならない。

 青空の下、ゆったりと優しげに紫紺を緩めて微笑ったルルーシュ。スザクごと抱き込むように剣をその身に受けた。凄惨で悲壮な死に際の中で、それでもどこまでも静かに。

 腫れぼったくなった目蓋を閉じた。真っ黒の世界に、もう月の光は届かない。


 なぜルルーシュはこんなにも穏やかな死を。
 ユフィは突然の死に思い半ばで死んでいったのに。
 なぜ君たちは死んだんだ。
 なぜあんな笑顔で受け入れた。
 僕が望むならギアスを消せとジェレミアに告げさえして。
 何より僕の望んだ罰を与えて。

 許せない。
 なぜあんな穏やかな死を。
 なぜ、たったひとり

 許したくない。







 なぜ、


 なぜ、







 僕を連れていってくれなかった












ルルーシュに一緒に死んでくれと言って欲しかったスザク
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