こんにちは、ゆつきです。
本の入稿も無事済み、価格なども決定しましたのでお知らせに参りました!
ハルコミ 東3 ル-41a Blue Bird以下、当日の販売物です。
◇合同誌◇
【I am here】 A5/P52/R18/¥600
「指輪」と「鍵」をテーマに、L.L.設定でそれぞれ小説と漫画を書いています。
澪:『火の鳥』/澤村:『君のそばで会おう』
スザクとルルーシュを幸せに!
◇澤村ゆつき個人誌◇
【ふゆのこいびと】 A5/P28/R18/¥300
「好きな人に好きなこともさせてあげられないなんて男が廃るよ!」
「いや、俺も男なんだが…」現在連載中の同タイトルの、未来設定。晴れて恋人になった2人で甘々を目指しました。
お風呂が壊れて2人で銭湯に行く話です。本文サンプル(序盤)を続きの中に入れてあります。また、春夏秋(ユフィ、ジノ、ナナリー、ロロ)とスザルルの短編も収録。みんなルルーシュ大好きです。
◇澤村ゆつき個人誌・ゲストに澪◇
【ラーレ】 A5/P24/R18/¥200
「チューリップの花言葉を知ってる?全部僕の君への気持ちだ」去年出した本ですが、数冊(確か5冊前後)手元に残っていたので持っていきます。
騎士皇帝設定でらぶあまを目指した本。私はチューリップをテーマに漫画を、ゲストに澪さんをお呼びしました。
以上です!
見事にRものばっかりですね(笑)狙ったわけじゃないんですが。
プチオンリーのポストカードも用意して、後は刷るだけです。いよいよ迫ってきて、すでにドキドキしています。
当日は2人ともスペースでのんびり暇にしていると思いますので、ぜひ何かのついでにでも遊びに来ていただけると嬉しいです^^
ふゆのこいびと かさかさとレシートが数枚落ちてきただけの財布を持って、僕はちょっと本気で泣きそうになった。
適当に財布の小銭入れに詰め込まれていたレシートはくしゃくしゃになっていて、余計に空しさが募る。捨てようと手に取ったなかに、先々週に衝動買いした漫画の完全版5冊、しめて五千円(税込み)のレシートを見つけて、そのときの自分を殴りたいと思った。
「……困った……」
学生は金がない。その言葉の意味を大学3年の今になるまで、実はあんまり実感したことがなかった。もちろん倹約生活ではあるけれど、家は枢木名義だから家賃はいらないし、グルメでもないから食費もそこそこ。これといった趣味もないおかげで浪費する道もない。加えて週に2~4日、居酒屋でのアルバイト。奨学金も小額ながらもらっている。貯金はないけどカツカツでもない、ごく普通に人並みの生活を送れるだけのお金をやりくりできていたはずだった。
「なのに……」
手元には硬貨が672円だけ。紙幣は財布のどこをひっくり返しても隠れていなかった。口座にお金はあるけど、それは数ヵ月後に納付を控えた前期分の授業料だから絶対に崩せない。カレンダーに赤く丸がされた給料日は明後日。前借りを頼みたくても、バイト先の女将は1週間前からハワイで、日本に帰ってくるのは明日だ。その上今は冬季休暇中で頼れる友人は皆帰省中。
何か、何かないのかとぶつぶつ呟きながら鞄やコートのポケット、机の上、靴箱の上、冷蔵庫と、まったく心当たりがない場所まで探したけど、都合よくお金なんて出てくるはずもない。うっかりこたつの中とかにお札が紛れていたりしないだろうか。こたつの季節ってよく細々したものがなくなったりするし。1%にも満たない可能性に賭けようとこたつ布団をめくり上げたところで、「なにをやっているんだ、スザク」と頭上から声をかけられた。
「るるーしゅぅ~…」
きょとんと菫色の目を不思議そうに瞬かせて、どうしたんだと首をかしげている。今朝冬の仕事に出かけるルルーシュを見送って以来、約9時間ぶりの再会だ。相変わらず綺麗なその顔を見て、涙腺が緩みそうになった。
ああ、僕は好きな子ひとりも満足に養えない、甲斐性なしの男だったのか。世界で一番かっこつけたい相手にも泣きついてしまいたくなるほど、情けなさでいっぱいだった。
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